「住職日記」(2004年1月〜12月分) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
運命は口癖が決める!?(その2) 『妙好人 因幡の源左』(柳宗悦/衣笠一省遍・百華苑・1960)をひもといていたら、源左さんのこんな言葉に出遇いました。
朝、目が醒めてまず最初の「あ、起きなけりゃならんか(タメ息)」に始まり、「アレしなきゃ」、「コレしなきゃ」……「食わなきゃ」、「働かなきゃ」……「生きなきゃならんか」。 これらの「口癖」からは、自分が「生きて在ること」はまず「当り前」。健康や若さに恵まれていることも、なすべき仕事や愛する家族に囲まれていることすらも「当り前」にしてしまっている私の姿しか見えてきません。 そこには「……ができること」「……させて貰える」ことへの感謝なぞ、欠片ほども見当たりません。 そんな私だからこそ、せめて「口癖」だけでも、まずは
とは思うのですが……、これがなかなか身には付きません。 どうやら私の「地金」(というか「本性」)は、私の想像以上に「しぶとい」ようです。
(2月18日) |
追悼 「すのう」ちゃんへ 今から4年前、地元紙に当時週イチで連載中だったコラム『みんな大好き』(執筆・山元加津子)に「MSの私が好き ―雪絵ちゃんのほほ笑み―」(『日本海新聞』2000年2月19日付)という記事が載りました。 中枢神経系の病気であるMSは、視力や感覚の障害、運動麻痺などさまざまな症状が出、再発を繰り返す度に症状が進行する例も多いそうです。
(この記事の切り抜きは今も私の手元にあります。) 2001年秋、当ウェブ『真宗大谷派西念寺』配信開始。(ほぼ同時期に雪絵ちゃん(HN「すのう」ちゃん)のウェブ『すのうレター』もスタート)
その直後、しまいこんでいた前述の「切り抜き」を見付け、雪絵ちゃん=「すのう」ちゃんであることに初めて気づいた私は、なぜか嬉しくなって、そのことを早速「SNOW BOARD」に書き込んだりもしました。 それから2年…… 今年のお正月、久しぶりに、本当に久しぶりに彼女のウェブを覗いた私の眼に飛び込んできたのは、
という昨年12月27日付けのメッセージでした。
すのうちゃん。 すのうちゃん。 あなたの人生は確かに短く、苦しいものだったと思います。
こう語ってくれたあなたに対する最大の冒涜だと思うから…… けれど、やっぱり切ないですね。
あなたの口からこの言葉が発せられるまでのあなたの葛藤、この言葉を語るその影で人知れず抱えていたあなたの不安や焦燥、そして悲しみを、私が本当に理解できるようになるにはまだまだ時間がかかりそうです。 すのうちゃん
すのうちゃん 合 掌 (2月10日・「すのう」ちゃんの四十九日を前に) (追記)ウェブ・サイト『すのうレター』の継続を関係者の皆様に心よりお願い申し上げます。 |
謹 賀 新 年
旧年中の御厚誼に深謝し、本年も宜しく御指導の程お願い申し上げます。 (2004年1月1日) |
Copyright(C) 2001.Sainenji All Rights Reserved.